マコモの発明者
小野寺 廣志
明治41年(1908年)4月15日生まれ


真菰との出会い
 発明者の生まれ育った登米地方は北上の美しい丘陵、緩やかな流れ、大小の湖沼そして清澄な空気と、自然の恩恵に恵まれた所です。平地の田園は穀倉地帯として知られ、冬季には白鳥をはじめ数え切れない程の渡り鳥が飛来する所です。
 こんな環境の中で自然児として育ち、沼のほとりで動物、水鳥、魚たちとたわむれる生活でした。
 発明者が10歳にも満たない、ある日のこと、いつものように近くの沼の岸辺に行くと、ハンターに翼の根元を撃たれた1羽の水鳥がいました。その水鳥はぐったりしている様子もなく、何かをガツガツ、グチャグチャと岸辺に生えている草のようなものをちぎっては噛みほぐし、それを傷口に運んで詰めているのです。
 その後も、その観察に明け暮れ、同じ仕草を何度も繰り返し、とうとう傷を癒し、空高く飛び立って行ったのでした。傷口に詰め込んでいた、その草こそが真菰だったのです。


耐熱菌の発見
 
発明者は、水鳥が真菰をついばむ姿を見て直感的に真菰には何かがあるとひらめきを感じて、マコモの研究の動機となりました。
 それから60有余年に亙る、苦難の研究時代が続きました。その間実験した植物は2,700余種にも及び、また菌類をはじめ、各種昆虫、動物等に対する研究の結果、マコモの成果を確信するに至ったのです。
 こうした自然界の生命を相手にした、たゆみない研究によって、元来、自然界では存在し得ない単細胞微生物(耐熱菌)の発見と、真菰に太陽エネルギーを吸収させ耐熱菌を発生させ得る方法を発明したのです。